鏡薬品波動漢方研究所
営業時間:9:00~18:00 定休日:日曜
〒847-0821
佐賀県唐津市町田812-7 TAX唐津ビル1F
駐車場あります。
2022.02.24
〈誤作動〉
イライラが爆発する時は、何かを我慢していことが多いものです。
その「何か」はイライラを爆発させている相手言動の場合もありますが、
相手は単なる「とばっちり」にすぎず、本当の原因は違う相手にあったり、自分の心の深い部分にあったりします。
しかしそのようなイライラの爆発を後押しするものが、世の中にはあります。
それは寒暖差、気圧変化といった自然現象です。
それらに対応するために身体も自動的に調整されるのですが、疲労、睡眠不足、病気や老化で調整が追いつかなくなると、
その歪みがイライラの導火線に火をつけてしますことがあるのです。
まさにイライラの誤作動です。
スマホやテレワークで目が疲れてくると、脳も疲れてきます。
春は気圧の変化が激しく花冷えも手伝い、疲れからたまる「血熱」が脳に集まりやすくなります。
「血熱」は思考力を低下させ、イライラの爆発を手伝います。
羚羊角は血熱を追い出す「脳の換気扇」です。脳にも換気は必要です。
2022.01.31
「気」の病
病は気からと言われています。
「気」は人体の血を巡らし水を動かして体を統制します。
「気」が滞りなく巡っていれば、いつも健康でいられるのです。
ところが強いストレスを受けたり不摂生な生活を続けていると
「気が枯れ」たり「気が詰まる」ことになり、心配・不安がおこります。
この「気」の空回りが上昇すれば頭痛・めまい・肩こり・抜け毛・円形脱毛症・不眠症などを引き起こします。
そして最終的には臓器にも悪影響を及ぼしていきます。これが内因性の病です。
他にも健康を阻害するものとして「風・熱・湿・燥・寒」の自然環境による外因と、疲労や不摂生によって引き起こされるものがあります。
最近は昔と比べストレスを強く受ける生活環境となり、パニック・うつ症・自律神経失調症をはじめ、心身症(心の状態が体に症状として出る病気)といわれるもので含めると、かなりの数にのぼります。
過敏性腸症候群・胃潰瘍・神経性胃炎・狭心症・緊張性頭痛など、西洋医学的には「気」という概念がありませんが、
病気の発生的には元気になれば症状はなくなり、病気が改善します。
これが人間を本質的に捉えた西洋医学・漢方医学の素晴らしさです。
2021.12.15
~解熱後の回復期にも「霊黄参」~
〈つらい高熱〉
高熱というと、典型的なところでは風邪、インフルエンザなどですが、ワクチン接種が始まってからは、2回目のワクチン接種後の発熱がもっぱらの関心事となりました。
コロナ禍の前から、風邪やインフルエンザの発熱に牛黄をご利用されてきたお客様は、ワクチン接種後に高熱が出るという副反応に対して、牛黄を準備することができます。
副反応はあらかじめお飲みいただいても、必ずしも回避できるとは限りません。発熱はなくても息切れ、脱毛、むくみなど、副反応が長引く場合もありますし、副反応にはかなり個人差があるようです。
どのような高熱でも、熱が下がればすぐに回復し、いつもの生活に戻れるものだと思い込み、無理をして動きたがるものです。
体温計でわかるのは、身体の状態のほんの一部にすぎません。平熱でも余分な熱や疲れがたまっていれば、身体はだるくて思うように動きません。発熱が心配な時も、高熱が心配な時も、高熱でつらい時も、しっかり回復したい時も、牛黄は幅広くお使いいただけます。
つらい高熱だけでなく、解熱後の回復期にも霊黄参はお役に立ちます。
2021.06.25
〈熱のこもり〉毎年、夏が近づくと不安になります。年を重ねて体力が低下するにつれ、夏の暑さが厳しくなり、そのうちいつか熱中症で大変なことになるかもしれないと思うと、夏の風情を楽しむどころではありません。
昨年の「コロナ禍の夏」は非常に息苦しく、マスクで暑さが増すことを体感しました。冷房中の電車の窓が開いているという光景も、コロナ以前には考えられませんでした。その分、設定温度を下げている冷房に足腰は冷えているにもかかわらず、マスクによる蒸し暑さで冷えに鈍感になった結果、冷房病が悪化した方もいらっしゃったのではないでしょうか。
暑がりでも冷房に弱くても、暑さに対する耐性を左右するのは、体内にくすぶる「熱のこもり」の度合いです。「こもっている」から余計に暑く感じると同時に、発散するエネルギーの不足から、出すべき熱が外へ出すことができません。そのような時こそ開竅作用に優れた牛黄です。開竅とは発散することとお考え下さい。余分な熱や水分を身体の外へ出してくれます。
2021.05.28
今週深田恭子さんが適応障害で仕事をストップして治療に専念しますとの報道があってました。
意外と一般の方には知られていない病名です。
適応障害とは、環境からの刺激に対する個体の反応の仕方において、個体が自ら欲求を知り、外界の状況をも考え、環境の要請に応じながら自らの欲求も適度に満足させ、さらに環境を改善してゆけば、つまり環境と個人の間に支障がないばかりでなく、共により健康に向かう状態にあれば、それが適応状態で、両者間に障害があれば適応障害となります。
日常生活の中で個体に欲求が起これば個体は興奮しますが、それがそのまま外界に向けて発散されることは少ないと思います。絶えず周囲の状況により変えられたり、抑圧されたりしながらその興奮は静まります。
障害の原因は環境の中にも自らの心の中にもあります。
心の働きには意識的な面と無意識な面があり、欲求自体無意識の中から起こり、それが無意識のからくりによって処理されることが多いので、自覚しにくくコントロールしにくいのです。その処理の仕方が悪いと後に欲求不満や葛藤が残り、それは心的なエネルギーを持ち、心身不調の原因となります。
症状としては
・不安、焦り、怒り、抑うつな気分、緊張による手の震えや発汗などは情緒的な症状として起こります。
・不眠、全身倦怠感、疲れやすい、頭痛、肩こり、食欲不振、腹痛、めまいなどは身体的な症状として出てきます。
その他、欠席、遅刻、早退、暴飲暴食、ギャンブルなど問題行動として現れてきます。
薬物療法も必要な事はありますが、できる事なら適応障害を引き起こした原因を解決する方向で考え、精神的にも肉体的にも少々な事では影響を受けないような体にするための養生法をお伝えしています。
脳に必要な栄養をしっかり摂り、身体全身の調和が保てるように必要なサプリメントや漢方薬で整える事によって適応障害から適応状態へと変わっていきます。
2021.04.28
今から梅雨時にかけて、どんよりとした日々、雨の多い日など、ぐるぐる目が回るので、病院に行って診てもらったらメニエール病と診断されたという話をよく聞きます。
病院では、内耳が水ぶくれ状態にあるとの説明のようですが、このようなめまいは梅雨時に起こりやすいものです。
梅雨前線など低気圧の接近にともなって、空がどんよりしてくると身体もどんよりしてきます。そのような時はめまいだけではなく、膝痛、頭痛、肩こり、耳鳴り、耳の閉塞感、軽い難聴、悪心、全身倦怠など、身体中が停滞しているような感覚に陥り、気分も沈みがちになります。長びいている五月病も実は天気のせいで悪化しているのかもしれません。
いずれにせよ、これから梅雨時のどんより負けない身体作りには、余分な水分をためこまない、水はけの良い身体にならなければなりません。
そのためにお役に立つのが、身体中の水分代謝を調整して、スッキリしたボディ作りに役立つ漢方薬です。
陽気というエネルギー不足を補う鹿茸など身体を動かすエネルギーも同じ陽気です。
元気になるためには、莫大な量の陽気が必要なのです!
2021.02.09
見えない老化をご存知ですか?
季節は節分を過ぎ、ちょっぴり暖かい日もありますが、まだまだ寒さが厳しい季節です。世界中がコロナの影響もあり世間の風が身に染みるのは、生活環境ばかりとは言えません。「腎の力」が低下し、単に老化が少し進んだだけなのかもしれません。トイレが近い、我慢できない、物忘れがひどい、老眼で見づらい、耳の聞こえが悪い、などの症状があれば体も冷えやすく、気持ちは不安定になりやすく不安に恐怖を覚えるようになります。
冬の北風に耐える保温力も、世間の風に負けない冷静さも、生きる活力の源である「腎の力」に左右されます。白髪やシワなど見える老化よりも日々の生活に関わる見えない老化のほうがより深刻です。
誰しも老化は避けられません。しかし、それなりに老化のペースをゆっくりにすることは可能であると思います。老化の足音が耳障りになってきたら、とりあえず鹿茸です。老化を左右する「腎精」という腎に内蔵されている生命維持装置のメンテナンスが得意です。人生100年と言われますが、人生が100年なら「腎精」も100年です。自分の人生を最後まで大切にしたい人には、今年新発売になりました「鹿茸活腎精錠」をお勧めします。
2020.05.08
〈老化・病気・低気圧〉元気が当たり前だと思っていると、ちょっとした痛みや症状が出ても「治らなかったらどうしよう」「どんどん悪くなるかもしれない」と不安な気持ちに駆られます。
しかしそのような時は、「身体の不具合の原因は3つある」と自分に言い聞かせると良いでしょう。不具合の原因は老化、病気、低気圧です。この中で急性的な体調の崩れは、低気圧の通過によるものが多いので、深刻に考えるのは雨が止んで、青空が見えてからでも遅くはありません。病気が原因でも、低気圧が悪化を助長している場合が少なくありません。
どうして低気圧で具合が悪くなるかというと、気圧が下がると大気中の酸素が減って、水分が増えるからです。水分で重くなった空気が身体にのしかかるのですから、身体は頑張ってその圧力に耐えなくてはなりません。
そこで必要になるのが、低気圧に負けない「気」です。気の源は「腎陽気」です。腎陽気を応援する生薬は鹿茸です。梅雨前線、台風対策には水分代謝を高めるヨクイニン(ハト麦)+鹿茸があなたのお役に立ちます。
2020.02.14
真冬というのは不思議なもので、同じような寒さが続くとやがて身体が慣れて安定してきます。寒さが厳しい間はその安定感に気がつかないのですが、たまに暖かい日が訪れると、かえって身体がきつくなるのでわかります。
冬は「腎」の季節です。春は「肝」の季節です。肝は気血の質の鍵を握っています。とはいえ気血の生成、気血の巡りを円滑にしているのは腎です。
冬の間、冷え・夜間頻尿・脳血管や循環器の発作のリスクなどと関わってきた「腎」は、春先はととても疲れています。免疫力も腎ですから、冬より春に風邪やインフルエンザにかかるのは、長い冬を耐え抜いた腎の疲労のせいかもしれません。
そこで必要になるのが「腎の立て直し」です。実は夏の熱中症を乗り切るのも、心臓や脳血管を守るのも腎の役目です。亀板と鹿角の組み合わせは、腎精、腎陰、腎陽気のトライアングルを強化してくれます。
2020.01.13
皆様、あけましておめでとうございます。
今年は暖冬で雪も降りませんが、インフルエンザは出ているようです。
今年も漢方の力を取り入れて、毎日を元気に過ごしましょう!
漢方では五臓六腑のうち、両親からもらった生命エネルギーである先天の気を「腎に蔵す」と考えます。
この先天の気は腎精と呼ばれていますが、残念ながら年を重ねるごとに減ってきます。
八味地黄丸には「腎気丸」の別名があり、腎精が減り腎が虚弱になった状態(腎虚)に用いられます。
腎は成長、発育、生殖を司り、体を温め五臓六腑の活動を後押しする腎陽と、体を滋養し潤いを与える腎陰を持ち、体の根本を支える重要な存在です。
「八味地黄丸」の構成生薬は、地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮、桂皮、附子の8種類です。
前者6種で構成される「六味丸」が腎陰虚(体液不足)に使われるのに対し、体を温める力の強い桂皮と附子を加える事で、腎陽虚(体の冷え)に対し、適した処方となっています。冷えにより症状が出た方、悪化しやすい方におすすめです。
さらに腎虚が進んで、むくみまで出ている方には、8種にさらに2種(牛膝と車前子)を加えて水分代謝をよくする力の強い「牛車腎気丸」がおすすめです。
人生100年時代になりました。60代からの健康維持、増進にはぜひお試しください。
2019.11.12
〈昼間の気血〉朝起きた時に「よく寝た」という充実感があると、自然に「今日一日頑張るぞ」という気力が湧いてくるものです。
昨日あった嫌なことすら、寝て起きると忘れているのも、嬉しい睡眠のマジックです。
ところで睡眠の質を大きく左右しているのは、実は「昼間の気血(気の巡り、血の巡り)」です。日中は身体を動かして活動していますから、筋肉や脳など身体全身に活発に送られています。
しかしそれらの気血は、夜になると五臓に戻るとされています。
気血の流れは「どうしよう」と思うだけで、血を送っている「気」が動かなくなり、気血の流れが滞ってしまいます。この滞りの段階には麝香の入った救心感應丸気です!
気血が動かないと、そこで摩擦熱が発生します。その熱が夜になって気血と共に「五臓の肝」に向かいます。
すると血熱(血にこもった熱)は集まると肝熱(肝臓に貯えられた熱)に格上げされ、今度は脳へと上昇していきます。イライラや感情の堂々巡りなど、気持ちが落ち着かない状態から抜けられなくなるのはこのためです。不眠の原因が肝熱ならば、気を沈める羚羊角が入った能活精です!
2019.08.12
皆さん多少はストレスだと感じた経験はあると思います。
ストレスは「自分にとってマイナス」と感じる状況が継続している状態だと思います。
ストレスには「いつ、その状況が終わるかわからない」「さらに状況が悪化するのではないか」という不安がつきまとうことで、現実問題以上に気持ちの問題が大きくなってしまいます。
ストレスの渦に巻き込まれている最中に、プラス思考の効能を説かれても、「すべては気の持ちようだ」と言われても、とても素直に受け入れるものではありません。
ご本人もそのことは、心のどこかでわかっていらっしゃるものです。ほしいのは、不安は不安として「とりあえず棚上げ」して、冷静に問題と向き合い始めるきっかけなのだと思います。
そのきっかけとなる生薬が麝香です。気血の流れは「どうしよう」と思うだけで滞ってしまいます。
すると本来持っている不安に負けない気力も、問題解決を探る思考力も低下し、何もできなくなります。麝香は滞ってしまった気血のながれを整えてくれます。気血が動き出せば、気持ちも動き出すものです。
ストレスをずっと持ち続けていると思った方は1日は早めにご相談下さい!
気血の巡りを良くする漢方薬があなたのお役に立ちます。
2019.07.12
季節ごとの食養生
春:草木が芽を吹くように、動物の体も活発になる時期です。アレルギーが出やすい。
・発散力のある野菜類を中心に食べて下さい。
-三つ葉、セリ、タケノコ、ほうれん草、ネギ類など。
・苦いものを取り入れましょう。秋から冬に溜まった老廃物を排泄する働きをもつものを摂る。
-木の芽、タケノコなど。
夏:適度な水分を補い、体をサッパリさせる食事にして、水分を補い、ほてった体を冷やすようにしましょう。
・夏に採れる野菜類を多く摂る事で、体をひやしてくれます。
-トマト、キュウリ、ナス、スイカ、生野菜など。
秋:秋は栄養、脂肪を蓄える時期です。収穫の秋。
・バランスよく栄養を摂る事が必要です。
-穀類、青魚類、肉・卵類、豆類、イモ類、木の実類など。
冬:体を温める食べ物を中心にしましょう。
・冬は腎陽(腎を温める働き)を補って寒さに抵抗する食べ物を摂る事が大切になります。
-根菜類(ニンジン、大根、カブ、ゴボウ、レンコンなど)、木の実、魚介類、肉類、香辛料など
個体差について
動物にはそれぞれ個体差があります。人間も同じです。
背の高い人もいれば、低い人もいます。痩せの方もいれば、肥満の方もいます。また、熱がりの方、寒がりの方など様々です。
性格も穏やかな方もいれば、気性が激しい方もいます。外に出たがる人もいれば、家にこもっていたいという人もいます。さらに、死生観においても、ピンピンコロリがいいという人もいれば、何がなんでも長生きしたいという人もいます。
この様に人それぞれ個体差があり、一人一人必要な栄養素とその必要量も違います。
養生法は紹介させて頂いた体質、季節に合った食生活、そして効果的な運動、生活環境、生活習慣などがあります。そして、気血の供給や巡りを邪魔しているものがあるとすればそれは何なのか。これらを究明して、それを取り除く自然の力(薬草・漢方薬)を利用し、異常を解決します。
2019.06.10
夏になると、毎年皮膚疾患の方が多く来店されます。皮膚は人体の中でも最大の広さを持っています。口からの呼吸も大切ですが、皮膚からの呼吸も大切です。全身やけどをすると、皮膚呼吸ができずに死んでしまいます。
皮膚は肉体を包みおおうものです。外からの刺激を受けとったり、汗を出したり、鳥肌を立てたり、温度調節から、代謝産物の排泄まで、とても多くの仕事をしているのです。今、表に出ている症状は皮膚だけの故障ではないのです。
皮膚を一枚のガラスにたとえて、外からと内側の両方から整えてあげる事です。内側が汚れていたら、外からいくらやってもよくなりません。
皮膚にトラブルがあるとすぐに薬を塗ります。抗生物質やステロイド、抗ヒスタミン剤などすぐに治れば問題ないのですが、慢性になるとやっかいです。薬で抑えていてもうまく治る事がありません。
長引く時は、身体全体を整えましょう。
2019.05.12
最近はだいぶ暑くなってきて、湿度も高くなってきました。これから夜は寝つき悪い季節になってきます。
今回は、およそ人生の1/3を過ごす。睡眠について、良質な睡眠を妨げる睡眠障害についてお話し致します。
人間の体には「体内時計」と呼ばれるものがあり、夜になると自然に眠くなり、朝になると自然に目が覚めるようにプログラムされています。
このサイクルを「サーカディアンリズム」と言います。
朝、目覚めて太陽の光が目に入ると、脳の視床下部の体内時計が感知し、それから一定の時間がたつとメラニンというホルモンが出て眠くなるように出来ています。
不眠には4つのタイプがあります!
①寝つきが悪い:入眠障害タイプ」
床に入って寝つくまでに1時間以上かかるタイプ
・精神的な問題、不安や緊張が強い時など
②「夜中によく目が覚める:中途覚醒タイプ」
何度も目が覚めて、一度起きた後はなかなか寝つけなくなるタイプ
・不眠の訴えの中で最も多い
③「朝早く目が覚める:早期覚醒タイプ」
朝、予定より2時間以上前に目が覚めて、その後眠れないタイプ
・高齢者に多くみられる
③「ぐっすり眠った気がしない:熟眠障害タイプ」
睡眠時間をタップリとっても熟眠感が得られないタイプ
・それ以外の原因がある場合が多い
睡眠障害には不眠の他に3つに分かれています。
日中の過剰は眠気
・日中眠くてしかたがない
・ガクッと意識を失うほどに眠い
・居眠りをして注意をされる
睡眠中に起こる異常行動や異常知覚、異常運動
・脚がむずむずする
・脚がほてった感じがする
・脚がピクピクと動く
・足がじっとしていられない
・夕方以降に悪くなる
睡眠や覚醒リズムの問題
・深夜遅くまで起きて活動している
・朝起きたい時間に起きられない
皆さん睡眠障害というと、不眠症を考えますが、昼間眠くてしかたのない状態や睡眠中に起きてくる病的な運動や行動なども多くの病気があります。
また問題は1つではなくて、多くの原因が重なっている事も多くあります。
なかなか改善できない方は、是非ご相談下さい!
2019.03.15
東洋医学は季節によって頑張る臓腑とその仲間が決まっています。
春は肝、夏は心、秋は肺、冬は腎です。
そしてそれぞれ「心の動き」にも対応しています。
それらは「枕草子」の「春のあけぼの」風に表現すると、春はイライラ(怒)、夏はルンルン(喜)、秋はメソメソ(憂)、冬はビクビク(恐)になります。
近年、健康を求めるあまり、感情をプレス思考、マイナス思考に二分して、極端にマイナス思考を嫌う傾向があります。しかしルンルンになれない時には、なれない理由があるはずです。
春はイライラの季節ですが、同時に「肝」が頑張る季節なので、新年度の変化に振り回され、エネルギー不足になって気血が滞ればイライラが募り、5月に立夏を迎えてもルンルンになるどころではなくなります。
そのような時は、羚羊角の「イライラ・リセット」から始めましょう。羚羊角は平肝熄風薬です。
肝の働きを助けてイライラを治めるという意味です。
2019.02.17
耳鳴りでお悩みの方はとても多く、身近な症状であるにも関わらず、「スパっと治った」という言葉を聞いたことがありません。
五行的には「耳は開竅する」のが腎なので、腎の病で間違いないのですが、実際には補腎だけでは解決できないとても難しい症状の一つです。
耳鳴りは腎の病でありながら、春に悪化しやすい「春の病」という性格を持っています。ここから「温病」であることがわかります。温病とは、冬の寒さで閉じ込められていた「出すべき熱」が、気温の上昇にともない逃げ場を求めて暴れ出した状態を言います。耳に逃げれば耳鳴り、鼻や目なら花粉症です。
温病自体は腎の保温力の低下によるものでも、腎虚が引き起こしている症状の緩和の目標は「熱のこもり」の解消です。
そこで必要になるのが「出すべきものは出す」牛黄です。
耳鳴りは、溜まった熱で沸かしているピーピーケトルが、沸騰して鳴っているようなものです。春のめまいや頭痛、肩こりも温病の仕業です。
2018.11.10
冬になると着替えの度に、桜吹雪の様な細かい角質が舞い散ることがあります。痛みをともなうわけでもないので、人前で着替えなければ恥ずかしさを感じる事もありません。
しかし身体は一つなので、見えるところで潤い不足が起こっているということは、見えないところでも起こっていると考えておいたほうがよいと思います。
しかも体内となると、カサカサの次に待ち受けているのは桜吹雪ではなくても熱の症状です。いくら水分補給をしても癒えない口の渇きや、歯周病もその仲間です。
特に歯周病では歯を失うことになります。歯は東洋医学では骨と脳の仲間です。ここで骨粗鬆症と認知症へとつながっていきます。
歯肉が炎症を起こして歯が抜ける、熱を帯びた血液が物忘れを引き起こす、どこか似ていると思いませんか。
老化現象や不定愁訴の裏には、身体のどこかに潤い不足や熱のこもりがあるものです。そのような水と熱のアンバランスに気づいたら、「亀鹿霊仙廣」の出番です。
2018.11.01
学生の頃、スポーツをされていた方に多いお悩みの一つに、「寒くなると痛む古傷」があります。
怪我の跡が疼く、骨折した箇所が痛む、痛めた関節の動きが悪くなるなど、病気知らずの健康体でも「身体は冷えるとよくない」ことがわかります。(腎を温める力が虚したものを腎陽虚といいます。)
では健康に自信がない中高年はいかがなものでしょう。寒くなると毎年のように腰痛、膝痛、神経痛が再発して整形外科に通院されることもあるかと思われます。
よく「膝や腰は悪いけど、内臓は丈夫なの」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、東洋医学からすると「寒くなると痛い」は「腎陽虚」のサインで、腰も膝も「腎」の変調が出やすい部位と考えます。
寒さに対して、身体を温める働きを高めるエアコンのような働きをしているのが、東洋医学の「腎」です。
寒さで頻尿になるように、おしっこ関係、老化、冷え、不安、、免疫などに関わっていますので、骨粗鬆症、認知症も腎の衰えです。鹿茸は「腎陽虚」を応援する生薬として知られています。
「鹿茸大補湯」や「霊鹿参」が有名です。その他に「腎陽虚」の漢方として「金匱腎気丸」や「八味地黄丸」があります。
2018.09.12
〈呼吸の調節〉
朝晩は秋の気配が感じられても、まだ暑さが残っているこの時期、血行養生が難しいものです。東洋医学では秋には肺の働きが旺盛になって、冬には腎の働きが旺盛になると考えます。
ここでの肺には呼吸、汗の調整、排泄、血液の浄化、血行、免疫力、鼻、皮膚、大腸、不安などに関わる全てが含まれています。便秘でお悩みの方ならば、大腸の排泄力をサポートしている肺の「気を下げる力」が日頃から不足気味なので、秋になるとさらに肺気不足になって便秘が頑固になりやすくなります。
また呼吸は肺だけでは成立しません。冬に旺盛になる腎が働くことで、呼吸はより深くなり、より多くの酸素を取り込むことができるようになります。
秋が深まり寒くなると血行が悪くなるので、血液の浄化のためにも冬こそ腎の力で酸素をたっぷり取り込みたいと身体は願っています。
秋の長引く咳は「腎のエネルギー不足」のサインです。肺の守りは腎から始まります。来る「冬の腎」を見据えた養生には鹿茸です。